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リフレクション x DX -夏期講座満足度のリアルな結果-

Hi there. 純真高校英語科の岡田です。

純真高校では様々な場面でリフレクションを実施しています。これは生徒に限らず、私たち教員も同様に行うことが多いものです。さて、昨日で夏期講座前半戦が終了したので、早速生徒たちのリフレクション結果を確認してみました。

夏期講座前半のリアルな授業満足度(1年生英語)

1年生の担当クラスのリアルな満足度数値です。

前半戦全てを合算させた割合で、5段階評価のうちの5と4をまとめて「満足」に分類しています。

約9割の生徒は満足感を得られている一方、講座の利点を感じられなかった、または、何らかの問題点を感じたという生徒が約1割いることが分かります。

実施期間と実施方法【学習をDX化】

実際のレッスンごとに実施するリフレクション

実施期間

夏期講座前半戦の5日間のほぼ毎日、レッスン内のまとめ部分をそのままリフレクションにおきかえて、約2分間自分自身と向き合う、という時間を設定しました。

実施方法

Google Formsを利用し、教員側が生徒が感じている問題点をすぐさま見える化できるようにしました。

質問項目

【5段階評価】
Q1 授業の満足度
Q2-1本日の授業の重要項目を「理解」できたか
Q2-2 本日の授業の重要項目を「上手に」使えたか(=上手にアウトプットできたか)
Q3 本日の授業の内容を活用して、自分の考えや姿勢を上手に表現できたか
Q4 積極的に取り組めた
Q5 他者をリスペクトする行動をとれたか
【入力】
Q6 本日の授業で身につけられたことを教えてください
Q7 本日の授業での課題(=改善点)を教えてください
Q8 Q7の改善案を教えてください。
Q9 意見や感想があれば教えてください。
Q10 次回レッスンへの意気込みをお願いします。

夏期講座には観点別評価は実施していませんが、質問項目は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体〜」を見とれるように工夫しました。また、PDCAやGROWモデルとなるように、課題の把握、改善案の提示、さらに、次回のゴール設定、までリフレクションの中にいれて、2~3分以内で完結するように指示を出しました。

生徒にとってのリフレクションの意味とは

GROWモデルとリンク

ポイントは4つで、リフレクションを作成する上では、GROWモデル(またはPDCAサイクル)に関連するように質問項目設定をしています。

・自分自身を数値で見える化できる(現状の把握 / 現状と目標のギャップを客観視)
・問題点を発見できる(課題発見)
・改善案を創出できる(軌道修正)
・次回のゴール設定(プランニング)

*なお、GROWモデルとは、PDCAと近いモデルで、次の頭文字をとっています。

G:Goal(目標)目標、目的とはなにか。何を達成したいのか。
R:Reality(現状)抱えている悩みなど現状を把握することで課題分析をします。
O:Options(選択肢)GやRを改善するための行動の選択肢。
W:Will または Way forwardまたは5W1H(意志または行動方針または5W1H)どんな想いがありGを達成し、Rを改善したいのか。どのような行動計画を立てるのか 。それをいつ、どこで、誰と、何を、どうして、どのように するのか

目標は別シートでしっかり設定する

お見せできませんが実際の提出シートです

初日にしっかりミッションを宣言をしてもらいました。ゴールは短期的で具体的でなければ当事者意識が持てないことがわかっているので、その点にも配慮して指示を伝えました。

部活にも活用できる

部活動でも、プランニングからリフレクションまでをDX化している部活が多い純真高校。私が顧問をするDX部では、スプレッドシート x Classroomで管理をしています。

スプレッドシートで事前に部活の計画と簡単なリフレクションができるように
こちらはGoogle Formsを使わず、スプレッドシートに入力し、生徒自身が見える化できるように

昨年度副顧問を担当していたサッカー部におけるリフレクション実施に関する記事。運動部でももちろん活用可能です。

教員にとってのリフレクションの意味とは

・生徒が抱えている問題点や満足度を感じた部分を確認し、次回以降のレッスン構成の微調整を行う
・教員自身の授業評価を真摯に受け止め、教員自身が成長をするために活用する

特に、後者は教え手として向き合わなければいけない要素だと感じています。回によっては、「不満を感じた」が2名以上もいる場合もあり、反省点だらけだと痛感します。また原因をしてみると、スピードの速さについていけていない、というコメントが多いことが分かりました。この点は机間巡視でそういった生徒を拾い上げてサポートしていけば満足感が上がるはずですが、それが十分にできていないということが課題として把握できたので、授業スピードの調整だけではなく、個々のサポートをより手広くする時間を設けることを夏期講座の後半のミッションとしました。

リフレクション x DXで生徒も教員も成長する

純真高校は「探究の純真」「DXの純真」として、生徒が主体的に物事を考え、データを使って自分を成長させる。そんな学校です。教員自身も自己成長できるように、今後もDXで学習を見える化していきたいと思います。


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岡田 直也

元経営者の英語科教員。入試広報部長。IIBC AWARD OF EXCELLENCE 2023受賞。TOEIC(LR)990点。英検1級。Anaheim University (TESOLコース)。出版:「TOEIC満点講師が教える科学に基づいた英単語の勉強法」(NY出版)「英語のプロ300人に聞いた 日本人のための 絶妙な言い回しフレーズブック」(DMM英会話)他

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