Hi there. 純真高校英語科の岡田です。
福岡でDXの中心を担っている高校といえば、純真高校となりつつあります。校務も授業も大幅にDX化を進めており、DXハイスクールにも採択されています。授業形態も「探究」化を推進していますから、「探求の純真」「DXの純真」という言葉がしっくりくるようになりました。さて、そんな純真高校での英語科では「音声活動」「言語活動」を徹底して行うことを共通の目標にしています。
音読の様子
定番のペアリーディング
タイムアタック音読 - WPMの測定 -
WPMの測定には、全国の英語学習者にも使われている純真高校オリジナルのWPMカウンターを使用しています。
音声活動の様子 -ペアプレゼン篇-
担当する英語の授業でのスライド作成には、選択肢を複数提供しています。1年生の場合は、Chromebookを使用していますので、Google Slidesを1番手にし、次に、Canva、そして、最後に授業で普段使いしているロイロノート、という3択となっています。
この動画は、わずか1コマで、1年生が初めてスライドを作成し、その後すぐにペアプレゼンをした様子です。私自身も生徒と一緒にアウトラインから作成し、スライドを準備し、Team Teachingをしている教員に対し、プレゼンを実施し、準備から実施までの1つのモデルを示しました。
英語で音読はなぜ必要なのか?
ところで、なぜ音読や音声活動は必要なのでしょうか。
私たちは英語の音声を聞くときに、「音」と「意味」の処理を脳がおこなっています。音が苦手な生徒は、リスニングをしたときに、「音」を処理するのでいっぱいいっぱいで「意味」の理解をうまくできません。つまり、内容が理解できない。
一方で、音読をしっかりしている生徒は、音声の処理力が高いので、リスニングをした時に、「内容が理解できる」可能性がぐっと高まります。脳が意味内容の処理にしっかり時間をかけられるようになるんですね。
実は、私たちは黙読をしているときも、心の中で発声をしています。ですから、リアルな音読スピードが速い人ほど、黙読するスピードも速くなるんです。音読には多様な効果があります。
1速読力向上 2 リスニング力向上 3 スピーキング力向上 4 内容把握力向上 5 リテンション力向上(=読解後に内容をすぐに思い出せる力)6 語彙力向上 7 構造分析力向上
こういった利点があるため、純真高校の英語では、共通の教科目標として「音声活動」を必須、「言語活動」をできる限り行うように取り決めをしました。さらに生徒たちがこれらに積極的に取り組めるように新たな取り組みにチャレンジしています。
音読 x DX
福岡でDXと言えば純真高校ですから、それに見合った取り組みをしっかり行おう!ということで、これまで個人個人の教員にまかせていた速読力の測定の幅を広げて、測定対象クラスを大幅に増やしました。また、観点別評価と連動した取り組みを1つ新たに始めました。
WPMをデータ化し推移をみとる
WPM(1分間に読める語数)のデータをグラフ化し、そのデータを生徒に共有、客観的に数値の推移をみとれるようにしています。
観点別 x 音読 x DX
今年度より英語科ではオンラインコンテンツを大幅に増やしました。
例えば、英単語帳はタンゴスタを導入。これにより小テストが自動化でき、頑張りは全て可視化できるようになりました。
English Central も導入し、レッスン内で関連する動画コンテンツの視聴ができるため、「問いを立てる」作業がしやすくなりました。また、AIでスピーキング対策ができたり、自主学習を可視化できるため、教員側の評価がグッと楽になりました。
それに加えて、これまで使用してきた純真高校の授業の中心となるロイロノートに、「音読」提出用のボックスを作成し、練習した分をその都度送る、という仕組みを作りました。これを観点別評価(さらに平常点)に換算することで、正しい評価と生徒のモチベーション作りにも挑戦しています。
DXの純真として、福岡から英語をDX化する
まだまだ私たちの取り組みは始まったばかり。満足度120%のDXと言える英語教育にはまだほど遠いですが、少しでも生徒のみなさんがデジタルトランスフォーメーションにより、見える化された数値やデータによってモチベーションがあがり、もっと頑張りたい!という思いやワクワクを感じられるようにシステム作りにつとめてまいりたいと思います。