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佐藤教授も絶賛!未来と過去を繋ぐ純真高校の職員研修

2024年10月18日(金)、本校では今年度第3回目となる職員研修を実施いたしました。今回も、東京都市大学大学院教授の佐藤真久氏を講師としてお招きし、教職員に加えて、本学園の理事長や在校生の保護者も参加いただきました。

 今回の研修は、前回の「未来からの逆算」をテーマにしたデザイン思考に基づく内容に続き、「過去と現在の視点を取り入れ、スクールミッションと教育目標を再構築する」というシステム思考を中心に据えたものです。前回の研修では、「純真未来共創新聞(以下、未来新聞)」を作成し、教職員が生成AIを活用してその内容をさらに洗練させた新聞を完成させました。各グループの未来新聞と生成AI版未来新聞が並んだ光景を見て、佐藤教授は「予想以上だ」「これほどの高校は他にない」と高く評価してくださいました。本校ではまさに今、教職員や保護者と共に、教育の変革に向けた一歩を踏み出しています。

スクールミッションと教育目標を再定義するシステム思考

 今回の研修の目的は、デザイン思考とシステム思考を組み合わせ、スクールミッションと教育目標を再定義することでした。まず、熊本校長より「なぜ今、スクールミッションと教育目標の再定義が必要か?そしてそれを職員研修で扱うのはなぜか」という問いに対する説明がありました。V U C A時代と呼ばれる予測不可能な時代において、本校がどのように歩むべきか、その目標の見直しが必要であるということ、そしてその目標は学校の一部が考えたものではなく、現在純真高校を支えている全教職員と保護者とが共に作り上げることに意味があるという思いが述べられました。また、時代によって見直されるべきスクールミッションや教育目標を掲げるうえで、本校は私学であるゆえ、時代がどんなに変わろうとも「建学の精神」に込められた創設者の思いを普遍の価値観として受け継いで教育活動を展開していくという使命を持っていることが熱く語られました。

 そのためには、私たち一人一人が改めて建学の精神に向き合う必要があります。本学園の福田理事長からは、創設者である福田昌子先生の生前の功績をもとに建学の精神を読み解き,「ひとを思いやり、ひとに学び、ひとに尽くす」という学園訓「気品・知性・奉仕」の一つの解釈を得ることができました。福田理事長が語られた「大学は常に社会の先を行き、それをリードする存在であるべき」というメッセージは、高校におけるスクールミッションに通じるものであり、改めて深い学びを得ることができました。 その後、長年本校で教鞭をとってきた2名の教員と1名の保護者から、過去から現在に至るエピソードや、純真高校とその生徒たちへの思いが語られました。これらの話の中には、「過去の生徒と現在の生徒の違い」や「今の保護者が学校に求めるもの」、「これからの純真高校へ期待すること」という、これからの純真高校を考える上で大切にしていきたい思いを共有することができました。個人情報のため具体的な内容を明かすことはできませんが、教員と生徒との関わり、保護者の率直な思いから得られた感動的なエピソードに心を動かされる時間となりました。

システム思考とデザイン思考の融合

後半のグループワークでは、「スクールミッションを作成するチーム」と「教育目標を作成するチーム」に分かれて活動が行われました。各チームは、未来新聞やエピソード、理事長の講話からキーワードを抽出し、付箋に書き出します。書き出した付箋をもとに、グルーピングしたり、抜粋したりして、スクールミッションや教育目標に入れたい概念を抽出しました。2回にわたる研修で蓄積された多くのキーワードは、非常に多岐にわたっており、抽出や整理には苦労しましたが、各チーム前回とはまた違った熱い思いで活発な議論が進んでいたように思います。

さて、キーワードを抽出したらここからは生成AIツールの出番です。各チーム、丁寧に抽出したキーワードや概念をもとに、生成AIの力を借りて具体的なミッションや目標の文言を生成しました。生成した文言はあくまでも素案です。最後は自分たちの思いがきちんと表現できているか、推敲しつづけます。生成AIはあくまでも私たちの活動を手伝ってくれるツールの一つであり、これからの純真高校の目指すべき星であるスクールミッションや教育目標に最後に命を吹き込むのは私たち自身なのです。限られた30分の時間内で議論をまとめることは決して容易ではありませんでしたが、全11チームが作り上げたスクールミッションや教育目標には過去、現在、未来の接点を探る中でみつけた「20年後、30年後の純真高校への思い」が込められていました。

ある種の「困難」に対して,研修に参加する教職員と保護者が真剣に意見を交わし、生成AIを駆使しながら研修に臨む姿を見た佐藤教授は、「全国を見渡しても、このような高校は他にない」と再度高い評価を述べられました。

その後、各チームが生成した案をもとに発表を行い、本校の高校コーディネーターである坂口氏も交えた議論が繰り広げられました。坂口氏は「生成AIは単に答えを提供するものではなく、その答えを導き出すには人間の知識や経験が欠かせない。保護者や教員が提供した経験こそが、AIにはない貴重なものである」と話し、教職員にとって大きな励みとなる言葉をいただきました。

次回の研修では、問題分析の手法に触れる予定です。これは、現在最先端の大学教育でも使用されている手法であり、教育の最前線を目指す本校にとっても非常に有意義なものとなるでしょう。純真高校が進める「教育DX」と「探究活動」をさらに加速させる研修に、今から期待が高まります。 最後に、今回の研修にご参加いただいた保護者の皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。

広報担当:小澤

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