純真高校広報チームの岡田です。
定期考査といえば、考査1週間前は「へえ〜」、考査数日前に「やばい」と本気モードに切り替え、前日に「もうおわた」と諦めスイッチを入れてしまうのが定番ではないでしょうか。これでは何とか定期テストを乗り越えたとしても、学びが身にならないことが多い。そこで、「探究」の学校としての本校での新たな試み、「単元テスト」の試行実施を、9月24日より、一部英語のクラスで開始しました!
単元テストとは
単元テストとは
単元あるいはひとまとまりの範囲が終わるごとに小テストを実施する方法が「単元テスト」です。
一見テスト回数が多いように感じますが、範囲が狭く授業を受けた直後にテストが入るため、記憶が新鮮なうちに自分の理解度を確かめることができます。ミニ確認テストが複数回あるイメージです。
定期考査 VS. 単元テスト
それぞれ一長一短あり、まだ今のところ日本ではどちらかがベスト!!という結論にはなく、試行段階にありますが、次のようにそれぞれに良いところがあり、両方を共存させる、ということも可能です。
定期考査 | 単元テスト | |
---|---|---|
特徴 | テストは1回 | テストが複数回 |
利点 | ①テスト回数が少ない | ①記憶が新鮮なうちにテストが受けられるため真の理解が確認できる ②こまめにテストがあるため学習習慣が身につく ③1つあたりのテストの量が軽め ④1つあたりのテスト時間が短い |
欠点 | ①最初に習った内容は考査前には忘れている ②一夜漬けになりやすく定着しない場合もある ③一度のテスト範囲が広く量が重め ④テストが長い | テスト回数が多く感じる |
観点別評価(教員側) | 細かく設定が必要 | 回によって観点を変えて実施することができる |
大きなゴールは小さな複数のゴールに分解したほうが、モチベーションが維持しやすいことは有名ですね。これは「スモールステップ」と呼ばれる手法で、単元テストはその手法と合致しています。
観点別評価が効果的にできる
単元テストは単元、または、まとまりごとのミニテストのような存在として利用できるため、今回は、知識中心に、次回は思考力中心に、という分け方も可能です。
自分のテストスコアを見て、「私は知識が弱かったけど、思考力は比較的高い」といった自己分析もしやすくなります。リフレクション(振り返り)がしやすくなり、私たち教員も生徒一人ひとりの変化に気づきやすくなります。
今回は単元テストの旨味を引き出すために、各回の単元テストを100点満点にせず、複数を合算させて初めて満点のテストになる、という構成を採用しました。また授業内で完結させるために、授業の前半を普通に授業、後半で単元テストのように短時間で終わらせる工夫もこなしました。
単元テストの様子
直に感じた利点
成績に関わるテストというものは否が応でも学習意欲を高めてくれます。それが間近にせまればせまるほど当事者意識が高まり、集中力があがっていきます。
今回2回授業をしての単元テストだったのですが、その2回の密度は濃いし、受講する生徒の皆さんの学習姿勢も1学期とは比較にならないほど良く見えました。実際その日のうちに自動採点で成績を算出し、問いの正誤分析をしてみましたが、平均スコアもやや難易度の高い問題での正答率も1学期の考査と比較するとあがっていました。
次回は来週の実施となります。単元テストは私たち教員にとってもチャレンジ。新たな試みを実行にうつすことで大きな効果があげられるように引き続き担当クラスと真摯に向き合っていきたいと思います。