【教科×探究】~文化財に“触れる”体験が心の「たからもの」に~

こんにちは!チーム社会科です!
7月11日(金)、本校の2年特進文系・進学文系・1組文系の生徒を対象に、九州歴史資料館様の学芸員の方々をお招きし、特別授業を実施しました。
教室で学ぶだけではなく、「本物」に触れ、地域の歴史を自分ごととして考える貴重な機会となりました。

■ 文化財は残すべきか?生徒自身が問いを深める

今回の授業テーマは「文化財は残すべきか?残さなくてもよいものがあるのか?」でした。


導入では、自分の主張を「事実・データ」と「論拠」を使って支える三角ロジックを学び、意見を論理的に構成する方法を確認しました。

その後、対話型論証(自分の主張だけでなく、反対意見やその根拠も取り上げながら、意見を深めていく話し合いの手法)を使って、生徒同士がさまざまな立場から意見を交わし合いました。
最終的に、考えたことをグループごとに新聞記事にまとめ、当日の発表に臨みました。

■ 実物に触れる・最新技術で探検する

1つ目の講座では九州歴史資料館の役割や文化財を守り伝える大切さについて学芸員方々からお話を伺った後、グループに分かれて様々な体験を行いました。

【実物土器に触れるハンズオン体験】

教科書では分からない、土器の重みや質感を手で確かめながら「昔の人の暮らしってすごい!」と生徒たちの驚きの声があがっていました。

【古賀市船原古墳石室のVR体験】

普段は立ち入れない古墳の石室内部をVRで探検。実際の空間スケールを感じながら、当時の人々が築いた技術と想いに思いを馳せました。

校長先生も体験しました!

■ 新聞発表と講評で問いをさらに深める

2つ目の講座では事前に作成した新聞を発表し合い、学芸員の方々から一人ひとりの考えに対する講評をいただきました。「文化財を残す意義は?」「残すだけでなく活かす方法は?」
新たな視点も得て、生徒たちは問いをより多角的に考える機会となりました。

☟生徒が実際に作成した新聞です

■ 過去の「たからもの」を未来へ

今回の授業を通して、生徒たちは地域の文化財を守り伝える大切さを実感し、「私たちが未来に何を残すのか」を考える一歩を踏み出しました。
九州歴史資料館様の「過去の人々の遺産をあずかり、守り、未来へ伝える」という思いを、自分たちの学びに重ねることができました。

特別授業を受けた生徒たちの声

私は今まで文化財について詳しく触れてくることはなかったけど、今回文化財を調べてみて実際に見てみたいなと思いました。
また、今回はVRだったけど、昔の人はどれだけ時間をかけて採掘や埋葬をしているのか体験してみたいです。
そして当時に使われていたものも実際に触ってみて、重かったり綺麗だったりして貴重な経験になりました。
今回は貴重な体験ありがとうございました。実際に体験して自分がまるで古墳の中にいるような感覚、実際に土器などを触り重さ鋭さなどを体験して楽しかったです!
また、このような仕事はやりがいがあると同時に大変さも感じました。
私もぜひそちらの九州歴史資料館に行きたいと思いました。
ありがとうございました。
VR体験がとてもおもしろくて自分がその時代に行ったかのような体験ができてとても楽しく学べて良かったです。初めての物が多かったけど楽しく学べて楽しかったです。

■ 学びはこれからも続いていく

社会科ではこれからも、地域の“本物”に触れ、問いを深める探究的な学びを大切にし、地域の専門家の方々との連携を広げていきます。「文化財に触れる体験が、生徒にとって心の“たからもの”になる」
そんな授業を、これからも積み重ねていきます。

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tanaka.h