芸術科

純真の芸術科について

本校では芸術科の科目として「音楽Ⅰ」と「美術Ⅰ」を設定しています。
1年次に生徒たちはそれぞれの希望により「音楽」か「美術」のどちらかを選択します。
美術ではさまざまな技法を用いた作品作りを通して美的センスを磨き,音楽では教養としての知識の習得や演奏を通して感性を育みます。
これからの社会においては芸術のような感性を求められる場面が多くなります。
例えば近年ビジネスなどに置いても「デザイン思考」と呼ばれる考え方も発展しています。

芸術というと絵を描いたり,音楽を奏たりとアナログな活動がすぐに思いつくかと思いますが,芸術科においてもタブレットやパソコンを用いた活動も取り入れています。
ここでは,音楽×DXの一例をご紹介します。

DXで新しい音楽体験をつくりだす

音楽の授業ではしくみデザイン社の「KAGURA」というソフトウェアを授業で活用しています。
これはパソコンとカメラを用いて体の動きに合わせて音がなるというものです。
生徒たちはイラスト・画像の配置やそれに触れた時に発せられるサウンドを自分たちで考えて設定していきます。
設定後は,自分たちの動きがどのように音楽になっていくのかについて話し合ったり,動き方を考えることで,自分たちの音楽を作っていきます。
通常の楽器演奏ではどうしても正しい奏法や正しい音程などへの意識が強くなってしまい,なかなか表現にたどり着くことができません。
しかし,この活動においては自分の動きが映像や音として「可視化」されるので「正しく演奏する」ことよりも「どのように表現するか」に意識を向けて取り組むことができます。
このようにデジタルを活用することで,音楽の活動においても新しい学習体験と学びを提供しています。

例えば「音楽とは?」について考える

実は,芸術という分野は「探究」と最も相性が良いと考えています。
なぜなら,芸術には「答え」がない,または「無数に存在する」からです。

例えば,「音楽とは?」という問いについて考えてみましょう。
きっと人それぞれ音楽に対する考えや捉え方は異なるでしょう。
または,小中学校で習ったような音楽の3大要素「メロディー・リズム・ハーモニー」を引き合いに出すこともできますが,「音」と「音楽」の違いはどこにあるのか?など深く考えていくと結局答えがすぐには出てこない(永遠に出てこない)問いでもあります。
探究の最も高難度のレベルは「答えのない問い」に立ち向かうことです。
芸術という分野は多くの先人たちがそんな問いに対してそれぞれに答えを出そうとした結晶であるとも言えます。
ぜひ,探究のきっかけに芸術分野に触れてみましょう。

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