国語科の教育

“前向きになれる”授業を

助動詞カードゲーム

 純真高校の国語科では、“前向きになれる授業”の構築に努めています。様々なアイデアを共有し、リフレクションして、教員自身も探究しながら、自身をアップデートしていく。すると、生徒もやはり学ぼうとします。楽しそうに学ぼうとします。たとえ、多くの人が嫌いな古典文法だって、多少なりとも、おもしろがって学ぶのです。

 日本の高校生の中で、どれだけの生徒が勉強が面白いとか、あるいは好きと答えてくれるのでしょうか。
 何でもそうだと思いますが、面白くないことは皆したくない。そうであるならば、できるだけ面白いものにべきである。そうすれば、“前向きになれる”“好きになれる”。“前向きになれ”ば、上達する。自ら学びを深めようとする。
 “学び”とは本来そうしたものではないでしょうか。制度化された学びに携わる者として、このことを忘れたくないと考えています。

理解を深めるために -体制化方略-

「言語芸術「商品*1」ー「ハエ」に付与された二重の意味ー」生徒作成マンガーすばらしい👏👏

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 純真高校では、ノートというものを発展的に捉え直し、プレゼンテーションの時間を作ったり、レポート作成をしたり、小説をマンガにしてみたりといった授業を行なっています。
 というのは、リハーサル方略だけでなく、テーマに適したなまとめ方をすることで、より理解が深まり、定着すると考えているからです。
 リハーサル方略というのは、所謂、反復学習のことです。即ち、記憶材料の提示後にそれを見ないで繰り返すことで、反復する、模写する、下線を引く、ノートに書く、明暗をつける等といったことが挙げられます。こうした学びの方法ももちろん大切ですが、学びを深める、あるいは定着させるための仕方は他にもあります。
 それは、体制化方略、精微化方略といったものです。昔からノートに、自分なりの図をつけたりしてまとめる生徒は、よく分かっていると言われていましたが、それも体制化方略(学習材料の各要素がばらばらではなく、全体として相互に関連をもつようにまとまりをつくること)の一つとして捉えることができます。あるいは、精微化方略(イメージや認知の知識を加えることによって学習材料を覚えやすい形に変換し、本人の認知構造に関係づける動作)と捉えてもよいかもしれません。
 今は紙・ペンだけでなく、様々なツールがあります。今の時代の強みを活かして、こうした方法を使うことで生徒の学習が多角的なものとなればと考えています。



人前で話す力を

「なぜ、プレゼンが必要なのか」を説明し、プレゼン資料の作成に入ります😄

「『はじめての構造主義*2』ー主体/客体と遠近法ー」生徒の発表ーすばらしい👏👏

「自分を分かってをもらうためにー論理と客観」生徒の発表ーすばらしい👏👏

「言語の曖昧性ー「頭の赤い魚を食べる猫*3」の可能性」生徒作成動画ーすばらしい👏👏

「古典文法ー用言ー」生徒作成動画ーすばらしい👏👏

「『批評理論入門*4』に触れてみよう」生徒作成動画すばらしい👏👏

*1 星新一「商品」
*2 橋爪大三郎『はじめての構造主義』(1988/05,講談社現代新書)
*3「頭の赤い魚を食べる猫」(https://twitter.com/nakamurakihiro)
*4 廣野由美子『批評理論入門ー『フランケンシュタイン』解剖講義』(2005/03,中公新書)

リフレクションの文化を

リフレクションの様子 どういう振り返りをするのかが鍵です😎

生徒のリフレクション すばらしい👏👏

 純真高校では、リフレクションの時間も多くとるようにしています。
 リフレクションは、メタ認知方略の中でも理解監視方略と言われ、学習者が自ら授業の単元あるいは活動に対する目標を確立し、その達成程度を評価し、修正する等をよりよく行うための活動のことです。
 生徒の主体性を伸ばすためにも大切です。

来年度以降に向けた取り組み - 探究 x DX -

教員紹介

松元 めぐみ

三池 富士子